STORY

ヤギクマストーリー

SCROLL FOR CONTETS

SCROLL FOR CONTETS

「商社」であり「メーカー」
でもある八木熊には、
それぞれの機能を象徴するような
「超人」がいる。
彼らはそれぞれの立場で、
どんな仕事をしているのだろうか?
このヤギクマストーリーでは、
彼らの日々の仕事ぶりを紹介する。

PROFILE

YAGI

商社

ヤギ

八木熊の「商社」機能を担う部門に所属し、「営業」として日々活躍しているヤギの姿をした超人。そのプロジェクトがどれだけ困難で、高くそびえる険しい壁が立ちはだかっていたとしても、不屈のチャレンジ精神と抜群の提案力で、かならず乗り越えていく。八木熊の商社営業を象徴する存在である。

趣味
ロッククライミング
クセ
お腹が空きすぎると、我を忘れて大事な書類を食べてしまう。

KUMA

メーカー

クマ

八木熊の「メーカー」機能を担う部門に所属し、「開発」として日々活躍しているクマの姿をした超人。巨大メーカーを相手にしてもけっしてひるまず、一撃必殺のオンリーワンな提案と対応により、競合を次々になぎ倒していく圧倒的なパワーを持つ。クマは、百獣の王ライオンよりも強いのである。

趣味
ハチミツ
クセ
寒いと眠くなるため、冬は分厚い服を着込んで暖かくしている。

商社編

STORY.01

ヴィーガンであるYAGIの朝食はサラダ。プラスチック製の青いサラダボウルに、レタスや人参を山盛りに入れて食べるのが毎朝の習慣である。

YAGI

さあ今日もがんばるぞ!

新鮮野菜でパワーを充填して颯爽と会社に向かう。
事務所に着くと、まずやることはメールチェックだ。

YAGI

お、A社からメールだ。

A社は、プラスチック成形の建材を製造しているメーカーだ。A社の工場でプラスチック成形の製品を生産するためには、原料となる「プラスチックペレット」が必要なのだが、八木熊は商社としてプラスチックペレットを原料メーカーから仕入れ、A社に販売しているのである。

今回A社からいただいた相談の内容は、SDGsの達成に貢献するため、ある製品に使っているプラスチックを「再生プラスチック」に変えていきたいというものだった。廃プラを原料として再生利用する「リサイクルコーディネート事業」(※1)は、八木熊が今もっとも力を入れている事業のひとつだ。

※1
この例で挙げた再生プラスチック原料の販売をはじめ、廃棄プラスチックの買取りから、洗浄、粉砕、造粒(コンパウンド)、素材用途提案、再生プラスチック原料を使用した成形品の受託製造に至るまで、再生プラスチックに関わるさまざまな機能を八木熊が中心となってコーディネートする事業。

YAGIはすぐさまアポイントを取り、A社に伺って詳しく課題と要望をヒアリングした。ひとくちに再生プラスチックと言っても、多種多様な素材があり、それぞれに長所・短所がある。どのような建材を作るのか、そのためにはどれだけの強度が必要なのか、さらにコスト面の希望など、くわしく条件を伺っていく。

YAGI

そういうことなら、
X社の耐衝撃性再生ポリスチレンが
いいのではないだろうか…?

早速プラスチック原料メーカーのX社に連絡を取った。原料の特性などをあらためてX社とともに精査したが、当初のYAGIの推測通り、機能的には申し分ない素材だった。
ただ、コスト面が課題だった。A社の希望価格で販売するのはかなり厳しい原価だったのだ。

YAGI

う~ん、どうするか…。
これとは違うより安価な素材だと
強度が不足する恐れがあるから、
この素材がベストなんだが…。

数日後、YAGIは再びA社に赴いた。そして「この素材がベストであること」「ただどうしても価格が高くなってしまうこと」などを丁寧に説明した。そのうえでYAGIは、ロット数についての交渉を行った。より多くの量を購入いただくことで、単価を下げることができるからだ。

A社

なるほど。
今計画している製品が、再生プラスチックを使う最初のものとなるのですが、いずれ他の製品も再生プラスチックに置き換えたいと思っているので、そういうことなら、今後のことも視野に入れて多めのロットで発注させていただきましょう。

A社の担当者は、二つ返事でYAGIの提案を採用してくれた。

YAGI

Yes! Yes! Yes!
成約が決まって飲む一杯は最高だね!

提案に協力してくれていた同僚とともに、野菜ジュースで乾杯した。

YAGI

うんメェ~!!

普段は出ないように気をつけているのだが、感情が高ぶっているときは、つい語尾が「メェ」になってしまうYAGIであった。

メーカー編

STORY.02

YAGI

相変わらず
不思議な食べ方をしているね(笑)

休憩室でランチをとっていたKUMAの隣の席に、同僚が腰掛けた。

KUMA

何を言っているんだい、
これが最高に美味しいんだよ。

会社近くにある人気のパン屋で買ってきたサーモンサンドに、大好物のハチミツをたっぷりかけて食べるのが、KUMAのいつものお昼ごはんだ。

YAGI

ときに、
新商品の設計は順調かい?

KUMA

ああ、
おかげさんですこぶる順調だよ!

KUMAが所属している「開発部門」は、自社ブランド製品の開発・設計を行っている部署。なかでも、道路工事で交通規制をする際に使われるバリケード「KYプラガード」や「KYブロック」などの「KYシリーズ」(※2)は、多くの人が一度は目にしたことがあるのではないだろうか。これらは八木熊がメーカーとして企画・開発から販売までを一貫して行っているオリジナル商品だ。

※2
従来は、交通規制用のバリケードは鉄製のものが使われていたのだが、1990年代半ばに、海外でプラスチック製のバリケードが使われているのを現地でたまたま目にした現社長が「日本でも、使い勝手の良いプラスチック製のバリケードを広めていこう」と、日本に帰って独自に開発を進め、国内においていち早くプラスチック製バリケードを発売。以来25年以上に渡って愛され続けている業界トップクラスのシェアのロングラン製品で、累計販売台数100万本以上を誇っている。

自動車メーカーなどでは、ひとつの製品を開発するのでも、部品や工程ごとに担当が別れているが、八木熊では違う。市場調査やマーケティングにはじまり、ラフスケッチの作成、2D図面の制作、3DCADを使った詳細図面の作成、コンピュータを使った各種シミュレーション、実物試作品の製作と試験、試験結果を受けての改良、量産時の生産ラインの調整など、ひとりの設計者が、担当する製品のすべての部品、すべての工程を担っている。そのため、大変なことも多いが、他メーカーの開発では味わえない大きな達成感・やりがいがあるのだ。

YAGI

KUMA、B社からお電話です。

KUMA

はい、
いつもお世話になっております。

B社は、北陸を拠点とする建築系の大手企業さんだ。

B社

じつは、
うちの会社のマスコットキャラを入れた当社独自のバリケードを作りたいと思っていまして…。

KUMA

ありがとうございます!
ぜひ提案させくてださい。

八木熊の開発部門では、先述の通り八木熊のオリジナル製品を開発しているのだが、それだけではなく、他社からの依頼をもとに開発・製造を行うODM事業(※3)も行っている。

※3
ODMとは「Original Design Manufacturing」の略で、製造だけを担うOEMと違って、製品の開発から製造に至るまでのすべてを受託者が担当する形態のこと。

早速KUMAはB社に伺った。

B社

これがうちのマスコットキャラで、
わりと難しいカタチをしているように思うのですが、大丈夫でしょうか?

KUMA

なるほど~、
竜がモチーフのキャラクターなんですね。確かにこのままの形でバリケードにすると強度が出ないかもしれませんね…。ポーズを変えさせてもらうことは可能ですか?

B社

自由に変えてもらって構いません。

KUMA

それは良かったです。
では、いろいろ検討した上で、また改めて提案させていただきますね!

B社

ありがとうございます。
あとすみません、今回は他社さんにも声をかけさせていただいておりまして、コンペとなるのですが、大丈夫でしょうか…?

今回の競合相手は、交通規制用バリケードなどの実績は少ないながらも、プラスチック製品を幅広く製造している大手メーカー「ライオン社」とのことだった。

KUMA

承知しました。
満足いただける提案ができるよう、
最大限がんばります。

KUMAの目がキラリと輝いた。相手が強ければ強いほど、KUMAは燃えるのである。

社に戻り、早速案の作成に取り掛かった。
そのキャラにどんなポーズをさせれば、バリケードとしての強度が保てるか。KUMAは何種類ものラフスケッチを書き、検討を重ねた。デザイン性と強度・品質をいかに両立させるか。そしてそれをいかにコストを抑えて量産できるか。それらが勝負を分ける決め手になると思われた。
KUMAは、いくつもの案の中から一番良いと思った案で2D図面を制作。そしてその図面を手に、生産部門に相談に行った。

KUMA

こんなデザインを考えているんだけど、量産時に何か問題ある?

生産部門

これで問題ないと思うけど、この部分の金型が少し難易度高いかもね…。

八木熊は、設計だけでなく、試作も試験も本番の量産も、すべてを自社で一貫して行っている。だから、早い段階から各部署と密接に連携を取り、最終的な量産のことまでをトータルに考えて、ベストな製品を設計していくことができるのだ。
KUMAは品質保証の担当者のところにも相談に行った。

KUMA

コンピュータシミュレーションをもとに、
弱そうなところは補強したんだけど、
この設計で品質保持できそう?

品質保証
部門

なるほど、さすがKUMA。
ちゃんと補強してくれているから、
バッチリだと思うよ!

他にもさまざまな部署に協力を仰ぎ、図面のブラッシュアップを重ねていった。

KUMA

よし、できた!
これなら完璧だろう!

ギリギリまで粘って案を磨き続け、やっと完成したのは、プレゼンの前日だった…

KUMA

ここをこういう形にすることで、
マスコットキャラの魅力をしっかりと出しつつ、強度を保つことができます!

KUMAはみなぎる自信を胸に、提案の優位性をプレゼンテーションした。

KUMA

さらに使用後には、よりスピーディーに積み重ねて収納できる工夫が盛り込まれています。それは…。

コンペの結果は圧勝であった。
KUMAの粘りと、ニッチに特化した八木熊のコアコンピタンスが、規模も知名度も勝る相手を退け、勝利につながったのだ。
クマはライオンよりも強いのである。

KUMA

Hi Hi Hi !

社に戻って結果を仲間に報告。喜びのハイタッチをした。

YAGI

痛い、痛い(笑)!
KUMAのハイタッチは強すぎるって(笑)

KUMA

いや、ゴメンゴメン(笑)

コンペの勝利を祝って部署のメンバーみんなで乾杯した。
はちみつレモンで。

合体編

STORY.03

YAGI

KUMA、B社からお電話です。

KUMA

はい、
いつもお世話になっております!

B社からの依頼を受けてODM生産したマスコットキャラのバリケードは、大好評をいただけ、追加発注もいただいており、良好な関係が続いていた。

B社

今回はバリケードとは違って建材なのですが、相談に乗ってもらえますか?

KUMA

もちろんです。
ありがとうございます!

KUMAは、すぐさまB社に向かった。

B社

ちょっと特殊な用途に使う製品で、ある理由があって、一部の素材をアルミにしてほしいのですが、可能ですか?

KUMA

もちろん可能です。当社はプラスチック成形メーカーですが、同時に商社ですので、数多くの企業と取引実績があります。その中から最適なパートナーを選定してコラボレーションすることで、どんなご要望にもお応えすることができます。

B社

それは頼もしいですね。

打ち合わせを終えて社に戻ったKUMAは、すぐさまYAGIに電話した。

KUMA

YAGI、
今からそっちに行っていいかい?

KUMAは、B社の要望をYAGIに話した。それを聞いたYAGIは言った。

YAGI

なるほどね。それじゃあ合体するかい?

KUMA

合体だね。

YAGIとKUMAは、手を取り合って、大きな声で叫んだ。

YAGI
合体!!
KUMA

すると、突如不思議な光が現れ、二人を包み込んだ。あまりのまぶしさに、直視できないほどであった。

落雷のような音が響き、周囲に煙が立ち込めた。二人を取り囲んでいた光は、一筋の細い束のように収束し、天空に向かって登ってゆき、消えていった。
そして現れたのは、ヤギとクマが合体した不思議な姿をしたYAGIKUMAN(ヤギクマン)だった。

YAGIKUMANは最強である。
メーカーとして、独自の強みをもった製品を開発することができるだけでなく、商社としてさまざまな商材を仕入れて販売することもできる。さらに、商社として仕入れた材料を、メーカーとして改良し最終製品に仕上げたり、メーカーとして作った製品と商社として仕入れた商品をパッケージ化して販売することなどもできるのだ。

YAGIKUMANは即座に動いた。アルミ成形メーカーY社の協力を得て、要望に叶う形のアルミ部品を八木熊に納入してもらい、それを八木熊の工場でプラスチックに組み込んで一体化成形するのである。
アルミ部品の仕入れ価格の交渉も行うと同時に、簡易的な設計図も起こして提案書を完成させた。
そして、B社にプレゼンに向かった。

B社

おお、さすがです。驚きました。
八木熊さんに聞けば、本当に必ず答えを出してくれるんですね! これからは、もう何でも八木熊さんに相談させていただきますよ!

YAGI
KUMAN

ありがとうございます!
どんなことでもお気軽にご相談ください

YAGIKUMANは、先方の担当者と固い握手を交わした。

YAGI
KUMAN

会社に戻ったYAGIKUMANは、部署のメンバーに結果を報告。
みんなと喜びを分かち合った。
「カンパーイ!」
ドリンクは、はちみつ入りの野菜ジュースだった。

PRODUCT

ヤギクマがつくった製品例

KYブロック
KYプラガード
Pコーン